ウイグル民族中心に東京で国際組織結成 中国の弾圧実態訴え



中国当局の弾圧が続く新疆(しんきょう)ウイグル自治区やチベット自治区などから亡命した活動家らによる国際連帯組織「自由インド太平洋連盟」の結成大会が26日、国会内で開かれた。民族を超えた連携で中国を牽制(けんせい)する狙いもあり、出席者は中国当局から受ける迫害の実態を訴えた。

亡命ウイグル人でつくる「世界ウイグル会議」元議長で女性人権活動家のラビア・カーディル氏や、チベット亡命政権国会議員のニャムガル・ドルカ氏、世界南モンゴル(中国・内モンゴル自治区)会議のショブチョード・テムチルト氏ら約100人が参加した。

ラビア氏は、500万~700万人のウイグル人が強制収容所に送られているとし、「中国はわれわれを実験台にし、次はモンゴル、その次はチベットという形で同じことをやる」と強調した。

ドルカ氏は「中国は虐殺と処刑でチベットの歴史を抹殺し、中国の教える歴史が正しいと洗脳する」と弾圧の実態を明かし、「私たちは中国の過ちを正し、自由で民主化された未来を今日から築き上げていかないといけない」と訴えた。

テムチルト氏は「連盟の結成に至ったのは日本の支援者の絶大な協力があったからだ。これからの活動がこの日本から始まる」と期待を込めた。


大会では、中国当局がウイグルやチベットなどで続ける弾圧行為や環境破壊をやめさせることなどを柱とした活動計画を決定した。

終了後の記者会見で、ラビア氏は「日中両国が経済協力関係を維持するのは当然だが、中国の弾圧は全人類に対する罪だ。安倍晋三首相には中国政府に対し、ぜひ問いただしてもらいたい」と述べた

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